確かな職人の技術 「サンヨーソーイング 青森ファクトリー」

THE COATを手掛けるのは、青森県に工場を構える、世界的にも貴重なコート専業工場の「サンヨーソーイング 青森ファクトリー」。
今回、「サンヨーソーイング 青森ファクトリー」工場長・青木氏に、プレス・二梃木がコートづくりへの拘りについて取材してきました。
ーサンヨーソーイング 青森ファクトリーさんの成り立ちについて教えてください。
1969年に、もともとは茨城県水戸市で創業しました。
その後、1975年に青森工場の稼働が開始し、当初は水戸の本社工場で裁断したパーツを青森工場に送り、縫製後送り返すという方法で進めていましたが、今は全工程を青森で生産しています。

ーコートをつくるうえで、独自の拘りがあれば教えてください。
大きく3つあります。
1つ目は、高度な縫製技術です。通常、生地をミシンで縫っていくと、生地が縫い糸に引っ張られて縫い目全体が縮み、生地の表面が歪むことでシルエットが崩れてしまいます。
そこで、サンヨーソーイング 青森ファクトリーでは、生地を引っ張りながら縫うことで、生地の歪みを防ぎ美しいシルエットを実現しています。

2つ目は、パターンの加工技術です。
パターンとは、洋服の設計図、つまり型紙のことを言います。取引先からいただいたデザインは変えずに、設計図通りのサイズ・シルエットに仕上がるようパターンを調整することで、正確な縫製ができるようにしています。

3つ目は、仕上げのプレス技術です。
この作業をすることで、身に着けた時のフィット感やシルエットに違いが生まれます。
サンヨーソーイング 青森ファクトリーでは、ただ単にシワを伸ばすだけでなく、袖は前振りになるようクセをつけ、細かい部分までプレスを施すことで、出来上がったコートが綺麗な状態でお客様のもとに届くようにしています。

ー今回、THE COATをつくるうえで工夫していただいていることはありますか?
シルエットが綺麗に落ち着くよう、生地を引っ張りながら縫うことで歪みを防いでいます。
また、THE COATは裏地付きのため、裏地のゆとりを1点1点確認し、手作業で分量を調整することで、着用時の動きやすさを実現し、動いた時に表地が引き吊ることなくスッキリ見えるようにしました。

ーコートづくりは、数多の工程がありますが、人によって生じるブレなどはあるのでしょうか?
サンヨーソーイング 青森ファクトリーでは、基本的に人事異動がなく、1つの工程を同じ職人が担当しています。
そのため、技術のブレは起こりにくいです。
その一方で、職人の技術も引き継いでいかなければいけない、という問題もあります。
洋服が好きな若い人達にも、ぜひ興味を持って入ってきてほしいですね。
ー貴重なお話ありがとうございました。
『THE COAT』概要
<メンズ>

納品期間:約2~3週間
販売価格:¥77,000~¥99,000(tax in)
サイズ展開:5サイズ×マイサイズ
デザイン型数:1型
素材展開:ウールメルトン、ウールカシミヤ、エアーウール
カラー展開:各素材1-5色 計8色
カスタマイズ:裏地7色・ボタン4種・ポケットデザイン2種・袖口タブ あり/なし
<ウィメンズ>

納品期間:約2~3週間
販売価格:¥69,300~¥99,000(tax in)
サイズ展開:5サイズ×マイサイズ
デザイン型数:2型
素材展開:ウールメルトン、ウールカシミヤ、エアーウール、ウールモヘヤ
カラー展開:各素材1-5色 計10色
カスタマイズ:裏地7色・ボタン5種・ポケットデザイン2種